Nano's blog

ドイツでデータサイエンスの修士課程を行うにあたって準備したこと、経験したことを中心に書きます

【ドイツ大学院出願】立志編① 短期の語学留学に参加するまでの話

初めまして。ドイツのデータサイエンス系の修士課程に所属しています。出願の経緯について、どんな地点(語学力・学力)から出発して、出願に至ったのかという経緯を、いくつかに記事に渡って記事にまとめてみようと思います。

この記事をはじめ、出願に関連する一連の記事は、私が自分が出願にあたって言語化してきた様々なことを形に残したいという思いで書いています。

願わくば、過去の私のように留学に挑戦したいが勇気が出なくて燻っている学生や、何かの意味でマイノリティで現状に不満がある学生に読んで欲しいです。

実際に、私も海外の大学院に出願するにあたり、過去に出願された方の体験談などをブログで読み漁りました。そして、出願に関する具体的なことから、心情面の変化まで、いろいろな情報を先人の経験談から得ました。

海外の大学に出願するという、あまり人がやらないことをする以上、モデルとなるケースが必要になると思います。身近に同じような経験をした人が少ない場合は尚更です。

ですので、この一連の記事も、私の1体験談を共有するために書きます。そして、それが今後、私と比較的近い地点からスタートして海外の大学院に出願する人にとっての、モデルケースになれば良いなと思います。

今回と次の記事は、「立志編」です。私がなぜ海外大学院を目指そうと思ったのか、その心の動きの部分を中心に書きます。

2017年(大学1年生)

ぼんやりと、交換留学をしたいと思っていた

大学入学前から、大学に入ったら留学をしてみたいという思いがありました。入学前は海外に出たこと一度もなく、日本ではないどこかで暮らして、違う文化に触れてみたいという純粋な欲求があったからです。

また、高校の頃の同級生が非常に語学が堪能で、進学や留学の機会に関する情報感度が高く、多少影響を受けてもいました。

大学に入ってからすぐに、留学に関する説明会に参加したり、留学に行った先輩の話を聞いたりしていました。その中で、大学にいる間に一度交換留学をしたいとより強く思うようになりました。

一方で、学位留学は、語学力や学力が非常に高い人だけができることで、自分にはとてもできそうにないと思っていたので、考えたことすらありませんでした。

交換留学を実現するために、まずは語学留学をしてみようと思った

大学入学時の語学力は、英検二級程度で、大学一年生としては悪くないが、交換留学をするには足りないというレベルでした。そこで、語学力を上げるために、まずは所属大学の主催する短期留学プログラムに参加してみようと思いました。

短期留学プログラムの説明会に参加し、志の高い過去の参加者のプレゼンテーションに圧倒され、一度は参加を断念しました。自分がそのプログラムに相応しい人間だとは思えなかったからです。

しかしその後、「プログラムの最低決行人数に満たないので追加募集を行う」というメールが来て、ダメ元でも良いから応募してみようと思い、応募しました。

応募すると、書類を一式揃えたのち、面接に呼ばれました。面接官は、その短期留学プログラムの世話教員の方でした。英語ができないことがコンプレックスだから、この研修に参加して英語力を上げたい、と話しました。

すると、面接官の方に「英語ができないというけど、あなたの読み書きのレベルはうちの大学の新入生の中では上位20%に入るし、そんなにできないわけではないのでは」と言われたのを覚えています。

最後の3分くらいだけ英語で話しました。

英語で質問され、質問の意図を誤解し、質問に沿ってない答えを1分くらい下手くそな英語で話していたと思います。絶対に落ちたなあ、と思ったのですが、合格していました。

一度諦めかけたプログラムに、運良く拾ってもらえて幸運でした。当時の私は「何か新しいことに挑戦してみたい」という漠然とした思いはあったものの、行動に移すのが遅く、いつもギリギリになってジタバタと動き出す人間でした。

2018年(大学2年生)

短期留学プログラムの事前研修について

私が参加した短期留学プログラムは渡航前10ヶ月の事前研修付きのものでした。ですので、その研修の中で、同じプログラムに参加する学生と交流したり、語学を学んだり、留学先の国の文化を学んだりしていました。

しかし、私は、短期留学というものがどんなものなのか、短期留学を有意義にするためには何が必要なのか、あまりわかっていませんでした。

だから、事前研修も言われたことを受動的にこなすだけで、自分からその内容を吸収しようという姿勢ではありませんでした。

今思うともったいなかったなあと思う一方で、海外に出たこともなく、留学中どんな生活を送るのか、どんな学びがあるのか、どんな準備をしておくと良いのか、全く想像つかなかった私が、その準備に能動的に取り組むのは難しかったんじゃないかなと思います。

短期留学中のこと

短期留学では、英語でのコミュニケーションに難はあったものの、多くの学びが得られました。

そのプログラムでは、語学に関する科目と、自分の興味のある分野の科目をそれぞれ履修しつつ、その国の文化を体験するアクティビティや、現地の学生・教員との交流を深めるアクティビティに参加することができました。

このプログラムでは、体験と知識を結び付けて学ぶという手法が一貫して用いられており、この方式は私にとって新鮮なものでした。

例えば、英語を学ぶ授業では、教室でただプレゼンテーションをしたり英語の本を読んだりするだけではなく、教室の外に出て、実際の生活に近い環境で英語で話すということを行いました。

また、英語の詩や文学を読んだ後に、それを元に創作をして、寸劇を行うということもしました。

イギリスの建築の歴史についてのコースでは、理論を学んだ後、実際に近くにある建築物を見に行きました。

このような、実際の環境に近い場所に行ってみたり、想像力を働かせながら英語の表現を身につけたりする学びは私にとってはとても刺激的なものでした。

そして、学生と教員の距離が近く、たいていのことは求めればなんでも答えてくれました。私が、「ゴシック建築に見られる数学的美しさの話をもっと聞かれて欲しい」とお願いすれば、懸垂線を用いたアーチの話をしてくれました。

短期留学後のこと

この時に経験した短期留学を通して、私は以前よりも、「体験と結びついた学び」を重視するようになり、様々な学びの機会をアンテナを張って探すようになりました。

例えば、留学の機会や、学んだことを実際に生かして働けるようなアルバイトやインターンシップなどです。やろうとしたことが全てうまく行ったわけではありませんでしたが、得たものもありました。

また、大学の先生などは案外こちらの要求に答えてくれるということを学び、所属する大学のリソースをもっと活用して、成長したいと考えるようになりました。

また、短期留学から帰ってきた後、「いつかまた海外に行きたい」と思いました。短期留学に行く前よりも、留学で得られる経験や、そこでの生活についてのイメージが鮮明になったからです。

終わりに

この記事では、短期留学に参加した理由、そして参加するまでの心境の変化について書きました。

次の記事に続きます。

white-tea.hatenablog.jp

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