Nano's blog

ドイツでデータサイエンスの修士課程を行うにあたって準備したこと、経験したことを中心に書きます

【英語学習】IELTS Overall 6.5を取るまでにやったこと【おすすめの参考書】

こんにちは。この記事では、私が海外の大学院に出願する際に、どうやって英語力をあげたのかを書こうと思います。

私の出願した大学院では、IELTSの6.5またはTOEFL 79点が出願に必要なスコアでした。これは、CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)でいうところのB2レベルに相当します。

この英語のレベル自体は、海外の大学院の出願要件としては低い方だったと思います。アメリカや、イギリスの大学院の出願には、もっと上のレベルが求められているのをみたことがありました。

しかし、海外の長期留学の経験はなく、帰国子女でもインターナショナルスクール出身でもない私にとっては、楽に手の届くスコアではありませんでした。

私が英語学習を始めたときのスコアはIELTSの5.5で、これは英検二級程度です。その語学力から、IELTS6.5まで伸ばすためにどんな勉強をしたのか、書こうと思います。

実際の私のスコア

初めてIELTSを受験してから約1年3ヶ月の間に、IELTSのOverallを1.0伸ばすことができました。

日付 リーディング リスニング ライティング スピーキング OA
2019年12月 6.0 4.5 6.5 4.5 5.5
2021年3月 7.0 7.0 6.5 5.5 6.5

技能別にみてみると、以下のようになっています

  • リーディング +1.0

  • リスニング +2.5

  • ライティング +0

  • スピーキング +1.0

ライティング以外伸びています。特に、リスニングの伸びが目覚ましいです。

各技能ごとに、それぞれどんな対策を行なったのかみてみましょう。

リーディング

勉強を始めたとき、大学受験の時に英語の長文読解には慣れていたので、IELTSもリーディングはそれなりにできるだろうと思っていました。

しかし、実際はそうではありませんでした。文中の単語が分からなくて、長文の要旨を掴むことすらできず、問題を解くこともできませんでした。そこで、私は、語彙・構文解析・問題対策の三つに分けて対策を行いました。

語彙

語彙に関しては、「【音声ダウンロード付】実践IELTS英単語3500」を全面的に信頼して、この単語帳を使って対策を行いました。

この単語帳の特徴は、IELTSのスコアごとに単語が分類されており、自分が目標とするスコアに合わせて必要な単語を学ことができる点です。

また、IELTSに頻繁に出てくるような学術英語の語彙に幅広く触れることができます。この単語帳を覚えてからIELTSの過去問に取り掛かると、「単語帳でみたやつだ!」と思い出すことが何度もありました。

「単語を覚え、長文の中でその単語に出会い、意味を思い出す」という作業を何度も繰り返すことになるので、IELTSの過去問と併用しながら勉強すると非常に覚えやすいと思います。

構文解析

IELTSリーディングの長文には、一度読んだだけでは意味を取るのが難しい複雑な構文が出てきます。それでも、長文読解に割くことができる時間は限られているので、複雑な構文でも一度読んだだけで理解できるようになるのが理想的です

構文を素早く取れるようになるには、色々な構文に触れ、どんな複雑な構文があるのか知ることが大切だと思います。

そのために、私は「大学受験のための英文熟考 上・下」という参考書を用いて構文の勉強をしました。この参考書の特徴は、各問題とその解説が2ページに収まっており、問題を解き、その構文についてじっくりと考えた後に、構文に関する解説を読むことができる設計になっている点です。

構文がただ無味乾燥に並んでいるのではなく、一度自分の頭で考えてから構文の解説を読むという構成になっている点が秀逸です。記憶に残りやすいと思います。

また、「大学受験のための」と銘打っていますが、もっと上級の学術英語の基礎を築くにあたって十分に信頼のおける内容だと思います。

問題対策

また、IELTSのリーディングの問題形式になれるために、「【音声ダウンロード付】IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集 」という本を参考にして、どんな時間配分で解くのかを決めました。

問題のタイプごとの対策も掲載されていたので、一通り解いて感覚を掴みました。

また、IELTSの本番のリーディングは60分で3つの長文を読まなくてはならず、時間的に厳しいです。時間感覚を身につけるために、1日1つの長文をIELTSの過去問から選んで、20分以内で解く練習をしていました。

ライティング

ライティングは時間をかけて取り組んだ割に、伸びなかったです・・・。でも、IELTSのライティングにおける6.5→7.0の壁は非常に厚いと聞いているので、6.5の下の方から6.5の上の方に伸びたのではないかと個人的に解釈しています。

傾向を掴む

まず、「スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集」で一通りのIELTSのライティング試験の流れ・定石を学びました、

IELTSのエッセイにも傾向や問題タイプがあるので、まずはそれを知った上で対策をした方が効率が良くなります。

また、英語のエッセイを書く基本(イントロダクション・ボディ・まとめの段落の構成、Topic sentenseなど)も、上記の本から学びました。

エッセイを書き、添削してもらう

一通り、IELTSのエッセイの書き方を学んだ後は、とにかく以下のことを繰り返しました。

  1. エッセイをIELTSの本番と同じ時間内で解く

  2. エッセイを書き終わったら、モデルエッセイを読んで写経して、使えそうな表現を覚える

  3. 書いたエッセイを添削してもらい、修正された箇所を復習する

1, エッセイをIELTSの本番と同じ時間内で解く

これについては、適切な問題が見つかればすぐに取り組むことができます。例えば、IELTSの過去問のライティングのパートや、インターネット上のIELTSの教材のウェブサイトなどです。

最近は、無料でもIELTSの対策をできるサイトがたくさんあり、そのサイトから問題を引っ張ってくることも可能です。

ライティングの教材が豊富なサイトを引用します。

IELTSbuddy - Free exam preparation to improve your test score.

IELTS Writing Practice Tests and Sample Answers.

IELTS Sample Questions with Answers.

2. エッセイを書き終わったら、モデルエッセイを読んで写経して、使えそうな表現を覚える

大抵のライティングの問題のにはモデルエッセイがついています。自分と必ずしも同じことが書かれているとは限らないので、参考にならないと思いがちですが、それは違います。

モデルエッセイには、英語のエッセイを書く上で重要な表現、完成された綺麗な表現がいくつも含まれています。

「書きたいと思っていたけどうまく表現できなかった」というようなことは、時間を測ってIELTSのライティングに取り組んでいたら誰にでもあることです。

そんなときは、モデルエッセイから、自分が使えそうな表現を探してみましょう。

良いなと思った表現をノートなどに書き出してまとめておいて、毎回IELTSのライティングをする時に見返して思い出す、という方法もおすすめです。

3. 書いたエッセイを添削してもらい、修正された箇所を復習する

自分が書いたエッセイは、英語の上手な人にみてもらいましょう。

誰にみてもらうか、ということですが、学生であれば通っている学校や大学の先生に個人的にお願いすることが考えられます。英語学習センターのような施設があればなお良いです。

また、オンラインの添削サービスを利用することも考えられます。

IELTS Answer's comというサイトでは、エッセイを10本70USDで見てもらえます。

また、私は、オンラインで語学留学をしていたときに、インストラクターにお願いしてエッセイを見てもらっていました。語学留学などの機会があれば、先生などにお願いしてみるもの良いと思います。

以下の記事にオンラインで参加できる語学研修についてまとめています。

white-tea.hatenablog.jp

リスニング

初めにスコアを書いた通り、私はリスニングが四技能の中で最も苦手でした。特に苦手であると自覚していたスピーキングと並んで、リスニングができなかったのです。

まず英語の音声などを聞いても全く聞き取れないという状態だったので、基本的なことから初めました。

発音

私には、大学受験を通して相当な数の単語を覚えてきたのに、音声となると全く分からなくなってしまうという課題がありました。

そこで、私は、「単語の綴りと、その音が結びついていないのでは?」という仮説を持ち、ひとまず綴と音の対応について一つ一つ学ぶことにしました。

まず、「英語耳」という教材を使って、子音・母音それぞれの発音を自分でもできるようになるまで聴き込んで練習しました。

この教材は、単に綴と音の関係を学ぶだけではなく、その発音が出てくる単語の例が豊富です。単語の発音をする中で、微妙に異なる母音の違いなどを学ぶことができました。

文章の聞き取り

つづりと音の対応を学び、IELTSの過去問に取り掛かっても、まだ聞き取れませんでした。聞き取れない箇所をマークして、その特徴を考えてみました。

すると、私は、単語同士が続く際に、前の単語の最後の子音が欠落したり、後の単語の最初の子音に前の単語の母音がくっついて聞こえたりする箇所が特に聞き取れないということがわかりました。

この英語の音の連結・欠落・変化などについて、学ぶ際に非常に役に立ったのが、「最強のリスニング学習法」という本です。

「最強のリスニング学習法」によると、これらの現象は「英語の音声変化」と呼ばれていて、以下の四つが代表的な例です。

この本で、それぞれの種類の英語の音声変化について学ぶことができました。リスニングの題材も、CNNニュースのものを使っており、教材自体が非常に面白いです。

本には、その章で扱う音声のスクリプトが大きく書かれているのですが、英語で起こる音の変化をがスクリプトに書き込まれています。それをみながら、音声を理解し、自分でも合わせて読み上げることができるようになるという仕組みです。

シャドウイングとディクテーション

ある程度文章が聞き取れるようになったら、後はIELTS の過去問や問題集を用いて、ひたすらシャドウイングとディクテーションを行っていました。

過去問に取り掛かる前に、一冊だけ、英語初・中級者向け(本にはB1程度、英検3級程度)のIELTSリスニングの問題集に取り組みました。

こちらの問題集は、本番のIELTSよりも難易度が低く、リスニングの良い練習になりました。本番のIELTSの問題は非常にレベルが高いですが、私の場合はこちらの易しめの問題集を一冊挟むことによって挫折せずに済みました。

問題を解くだけではなく、その前のワークにも取り組み、また、問題を解いた後は、聞き取れなかった単語の復習や、シャドウイング・ディクテーション等で繰り返し復習を行っていました。

スピーキング

オンライン英会話で練習していました。カランメソッドという手法を用いて、Book 7 まで取り組みました。

また、英語が話せる人に練習に付き合ってもらったり、大学の語学テーブルに行って話したりしていました。

語学研修に参加していた際に、現地の学生のバディーに、IELTSのスピーキングテストの対策に付き合ってもらったこともあります。

IELTSのスピーキングは、会話のような形式で進むので、基本的な文法と語彙を身につけたあとは、ひたすら話す練習をするのが良いと思います。

私の場合は、「基本的な文法と語彙」はカランメソッドで身につけました。

終わりに

もともと小さい頃に英語を学んだ経験や、英語で生活した経験がなかったので、英語力を伸ばすのに苦労しました。そんな人でも、参考書やWebページなどを使って、独学でも英語の中級者くらいにはなれました。

語学力は、どんなに頑張っても満足のいくものにはならないと思っています。IELTSの5.5だった頃は、「IELTSの6.5を取れる人はきっと英語ペラペラなんだろうな」と思っていましたが、いざ自分がそのスコアに達してみたら、全くそんなことはありませんでした。

それでも学び続けるのは、もっと多くの人とコミュニケーションを取れるようになって、いろんな話をしたいという気持ちがあるからです。

留学している今でも、英語力が足りないと感じることが頻繁にあります私は英語を一生学び続ける覚悟でいます。

英語力がC1(IELTS 7.5, 英検一級)レベルに達したら、また勉強法に関する記事を書こうと思います!それでは :)

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