Nano's blog

ドイツでデータサイエンスの修士課程を行うにあたって準備したこと、経験したことを中心に書きます

ドイツ留学の初期に大変だったこと③大学の制度

こんにちは!今回の記事では私が適応するのに苦労したドイツにおける大学のルールについて書きます。

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履修登録の方法

私の所属するドイツの大学では、学期の初めの最初の2〜3週間のうちに、まず授業の履修登録をします。日本の大学と同様に、オンラインで登録します。そして、そのほかには、授業で使う教材などが格納されている大学のシステムにも、履修したい科目を登録します。

試験が近づくと、今度は試験登録が始まります。そう、科目を履修するための登録と、試験の登録が別々で行われるのです。ここが日本の大学との違いだと思います。

流れとしては、以下のような感じです。

  1. 最初の週に興味のある科目を全て履修登録して、初回の授業を受けてみる

  2. 2週目以降は1週目の印象をもとに講義を受けると決めた科目を継続して受講します。

  3. 1回目の試験登録の期間に、試験を受けたい科目を登録する。ここが科目の履修を解除する最後の機会。

  4. 試験を受け、成績を受け取る。(試験の結果が出るタイミングは科目によって様々です。)

  5. 4で受けた試験が合格なら、それで終了。不合格なら、試験の再登録期間に2回目の試験を登録し、再度受けなおす。

この試験登録をすることをうっかり忘れてしまいそうで怖いです。そうならないことを願っています。。。

講義の時間と昼休み

私のいる大学では、授業は基本的に2時間を一つの単位として行われます。まず初めに驚いたことは、昼休みがないということです。日本の大学では12時から13時の間が昼休みになっていて、その時間に食堂などでご飯を食べることができました。

ではドイツの大学生は昼ごはんを食べる時間もないのか?というとそれは少し違います。c.t.とs.t.という制度があります。例えば、10:00〜12:00の枠に授業が一つあったとします。

10:00〜12:00 c.t. と書かれている場合は、授業の時間は15分遅く始まって15分早く終わります。つまり、授業を受ける時間は、10:15〜11:45 となります。

10:00〜12:00 s.t. と書かれている場合は、記されている時間いっぱいに講義が行われます。つまり、授業を受ける時間は、10:00〜12:00 となります。

c.t.とs.t.のどちらであるかは、自分で科目のシラバスを見て確認する必要があります。例えば、c.t.の科目が二つ連続していたら、30分の休みがあり、その間に移動をしたり食事を取ったりすることができます。

大学のキャンパス

日本の大学は基本的に、大学の授業を受ける施設と、大学の事務系の施設、食堂や体育館などが一つの場所に集まっていて、それを「キャンパス」と読んでいると思います。

私のいる大学はちょっと違っていて、街全体に大学の施設が点在しています。だから、例えば一つの講義を街中で受けた後に、もう一つの講義を受けるためにバスに乗って丘の上まで移動する、ということもありえます。

初めのうちはこれにあまり慣れていませんでした。そして、ようやく慣れてきたかなというときにコロナが再流行したのでオンラインになり、振り出しに戻ってしまいました。(笑)一つの場所に人が集まりすぎず、混雑しないということは良い点だと思いますが、移動に時間を取られてしまって、教室移動が大変な時があります。

試験の決まり

私の大学では、一度試験に登録すると、全部で3回の試験のチャンスが与えられます。1回目は学期末、2回目は次の学期が始まる直前、3回目は次の学期の学期中です。そして、この3回のうちどこかで試験に合格しなければいけません。

3回とも落ちてしまったらどうなるのか?という声が聞こえてきそうですが、3回とも落ちてしまったら、その科目については単位を落としてしまうことになります。そして、それ以上の試験のチャンスはありません

つまり、もし必修の科目で3回とも試験に落ちてしまったら、必修の科目を取得することができなくなり、事実上の退学になってしまいます。これがドイツの大学の怖いところです。。。

私はこれが怖すぎて、クリスマス休暇中やや憂鬱な気分になっていました。無理もありません、ドイツで試験を受けるということが如何程のものか全く知らずに、初めの学期は必修科目を多く取っていたので、最悪退学になってしまう可能性があったからです。

試験中に持ち込むもの

文房具に関しては、シャープペンや消しゴムを持ち込むことはできません。基本的に、黒か青のボールペンを使います。

そして、試験中に机の上に飲み物や軽食(!)を持ち込んで、試験中に食べることが許されています。初めて試験を受けた時は、私の前の席に座っている学生がバナナを食べながら試験を受けていて大変驚きました。

また、科目によっては、数枚のチートシートや、電卓を持ち込むことが許されています。

終わりに

私の周りを見る限り、学士課程の頃に半年から一年程度ドイツの大学で交換留学をしていたという子が一定数います。しかし、私は交換留学の経験がなかったので、海外の大学で授業や試験を受けるということ自体が全くの初めてでした。

履修登録、授業を受ける、試験と一つ一つのステップで今までとは違う制度に出会い、戸惑うこともありました。正直、初めの半年間は、勉強で高い成績を取ることよりも、語学力をあげることよりも、様々な仕組みの違いを含めた、新しい環境に慣れることが一番大切だったと思います。

新年度を迎え、環境に変化があったというか読者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ドイツで、何もわからない学生が、いろんな壁にぶち当たってやらかしていることを知って、新しい環境が難しいのは自分だけではないと思っていただければ良いなと思います!それではまた!

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