Nano's blog

ドイツでデータサイエンスの修士課程を行うにあたって準備したこと、経験したことを中心に書きます

ドイツ大学院留学1学期目を終えて〜学業編〜

こんにちは。2021年10月からドイツのデータサイエンスの修士課程に在籍しています。留学を開始して半年経ったので、この2021年〜2022年の冬学期の学業面について、振り返ります。

大学関連

私の留学の目的は「学位を取ること」なので、大学での勉強が非常に大切な要素です。

修士課程全体のスケジュール

私の在籍している修士課程では、1年間で120単位を取って卒業します。そのうち、30単位が修士論文で取得できます。つまり、卒業単位の4分の3を占める90単位分は講義から取得するということです。

日本の修士課程は研究がメインで、講義の単位は15単位ほど取得すれば卒業できますが、ドイツの修士課程の場合は、上述の通り取らなければいけない科目の数が多いので、自動的に講義メインとなります。

また、私のいる大学の修士課程では最低2年間(4学期)で卒業できるように設計されています。(標準修業年限)修士論文には1学期かかりますので、標準修業年限に添いたければ残りの3学期で90単位を取得しなければなりません。

私は今の修士課程に入学する前までは、なんとか2年間(4学期)で終わらせたいと思っていました。日本にいたときは、留年というと、成績不振とか、留学とか、特別な事情のある人がするイメージがあったからです。

でも、実際に勉強を開始してみると、1学期に30単位取得するのは非常に負担が大きいということに気づきました。また、周りを見渡しても、2年半〜3年(5〜6学期)かけて卒業したいという人が多かったです。日本よりも、「周りより○年遅れる」へのプレッシャーが少ない気がします。

ですので、私は2年半(5学期)かけて卒業することを目標に決めました。2年半かけることの良い点が、夏学期を2回行えて、その分余裕を持って履修する科目を選べるということです。

これで、私の修士課程の全体のスケジュールが決まりました。大体、1学期目27単位→2学期目24単位→3学期目24単位→4学期目15単位→5学期目30単位(修士論文)という計画を立てています。必修の科目を1学期で取り終えようとした結果、やや1学期目の単位数が多くなってしまいました。

色んな経歴を持ったクラスメイトたち

私の所属するプログラムは、全ての授業が英語で行われる修士プログラムなので、世界中のいろいろな国から学生が集まっています。ドイツ人は片手で数えるほどしかおらず、他はインド・中国・韓国・ニュージーランド・ロシア・日本(私)などです。

また国籍だけではなく、職歴・学歴の意味でも多様です。私のように、学士課程を卒業してから直接修士課程に進学した人もいれば、数年働いてから修士課程に進学した人、学士の学位を二つ持っている人、別の分野で修士を取っていて二つめの修士号取得を目指して入学した人・・・など様々です。

また、これまでにインターンシップや交換留学を経験したことのある人も多いです。

この国籍や教育歴の意味での多様さは、入学前からある程度予想はできていました。私が出願時に提出した志望動機書にも、そのような多様性のある環境に身を置きたいといった趣旨のことを書いていました。

私はプログラムの中で最も若い学生の一人ですし、職歴も学歴も乏しいです。経験に乏しいので、他のクラスメイトと比較して引け目を感じることもあります。でも、こんなにすごいクラスメイトや研究者に囲まれて勉強できることは幸運というほかないと思います。せっかく素晴らしい環境にいるのだから、色んな人から秀でたところを学びたいです!

期末試験

試験の仕方や授業の取り方など、日本の大学とは異なることがありはじめは混乱しましたが、今は慣れてきました。

自己管理能力

この半年間で、大切だと痛感したものの一つは、自己管理能力です。毎週課題が出る科目、4週間に1回課題が出る科目、学期中に1回のプレゼンテーションを行う科目・・複数の科目を同時に受講するので、スケジュールの管理を抜かりなく行う必要があります。(複数の課題が一つの週末に集まったら地獄を見るからです。)

私は、スケジュール管理は、Google Calendarを用いています。また自前で横軸を科目名、縦軸を1週間としたタスクシートをエクセルで作って、終わったタスクを塗りつぶすということもしていました。

また、忙しい学期中の生活の中で、モチベーションを保つことも自己管理の一環でした。モチベーションが下がってしまうと、だらだらインターネットを見ながら勉強をしてしまって、時間的に効率が悪かったです。

勉強が忙しくなると、休むこと自体に罪悪感を覚えて、その結果ダラダラと効率の悪い勉強続けてしまう、ということになりがちですが、「勉強するために休む」という発想で、定期的に休息して、または友達と話したりして、メリハリをつけた生活を送ることが重要だと思います。

メンタル

自己管理の項でメリハリをつけた生活が大事と述べましたが、そうは言ってもどうしても勉強のモチベーションが下がる時はあります。それに、学位取得のための留学をしているのだから、学位を取らなければならない、単位を取らなければいけない、というプレッシャーもあります。

私の場合は上記の通常の学位取得留学のプレッシャーに加えて、海外の大学で学ぶこと自体が初めてで、単位を取るということがどれほどのものなのか、全く想像がつかなかったという不安要素もありました。

プレッシャーと不安に押しつぶされて、クリスマス休暇の直前ごろに一度ダウンしてしまいました。一度伸び切ったゴムが伸びも縮みもしないように、一度過度のプレッシャーにされされて頑張りすぎてしまった結果、全く勉強できなくなってしまいました、単位が取れるか不安で、電話で日本の友達と話しながら泣いてばかりいました。

幸いにも、一度限界が来た時期がクリスマス休暇の直前だったので、休暇中にリフレッシュして、休暇明けから立て直すことができました。本当にどうにもならなくなった時は、思い切ってまとまった時間休んでみることも大事だと思います。

新しい環境によるストレスは、複合的で、上に述べたプレッシャーや不安以外にも、気候や食生活の変化など色々あると思います。特に、ドイツは冬の日照時間が長く、鬱傾向になりやすいです。きついのは自分が甘えているからではなく、受けているストレスが強すぎるためである、と割り切ることも大切だとおもいました。

終わりに

留学のメインを占める学業について、半年間の様子をこの記事でまとめてみました。留学をしていると、日本で受けるよりも強いストレスにされされます。そんな中でも勉強を続けることができたのは、私が今の大学で、興味のある勉強をできているからだと思います。

前にいた大学では、数学科の中で統計学を専攻していたので、統計学以外の、基礎数学などあまり興味のない単元も卒業のために勉強する必要がありました。その環境から、自分の興味のある統計学・データサイエンスの科目がほとんどを占める修士プログラムに入学できて、本当に良かったと思います。

今いる大学は私の興味や関心・将来の目標を満たすにあたって最高の大学だと思います。そして、毎週の課題や授業や演習は大変ですが、しっかりと統計・データサイエンスの理論の理解や、コーディングのスキルが高まっていると感じます。二学期以降も、ここでさらに勉強して、自分の専門性を高めたいです。

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